「こころのワクチン」Q&Aサンプル
Q&A 甘咬みがひどくて困っています。
◇ 質問
咬み癖について教えて下さい。セロリは3カ月のミニチュアダックスの女の子です。仕事のため一日10時間ぐらいお留守番させています。私が家に帰ると大喜びで迎えてくれるのはいいのですが、撫でようとしただけで咬んできます。本には無視しなさいと書いてあるのでそうしようと思うのですが、なかなかうまくいきません。一瞬落ち着いたかなと思って近づくと、すぐにまた咬んできますし、咬まれたら無視の繰り返しで、家に帰ってきてもほとんどセロリとまともに接してあげることができません。このまま根気よく続けていれば効果が出るものなのでしょうか?
◇ 回答
まず子犬が1日10時間も一人でお留守番することには、基本的に無理があることを理解して下さい。本来であれば親兄弟と楽しく触れ合い、一日中咬み合ったり追いかけ合ったりして過ごす時期です。そして兄弟との遊びの中でエネルギーを発散し、強く咬んではいけないことも学びます。一日中一人で過ごしているセロリちゃんは、そのような学習の機会も閉ざされ、飼い主さんが帰ってくる頃には、ストレスのかたまりになっているのだと思います。今日からは次のような対処をしてみて下さい。
@ 当分の間、おもちゃを持ってからセロリちゃんに近づくようにしましょう。
今の様子では、家に帰ってきたらすぐにでもおもちゃで遊ぶ時間を作った方がよいと思います。当分は帰って来た時には、必ずおもちゃを持ってセロリちゃんに近づくようにしましょう。おもちゃは玄関のセロリちゃんの届かない場所に置いてでかけましょう。家に帰ったらすぐにおもちゃでしばらく遊び、発散させた上で、咬んできたらすぐにセロリちゃんから離れて、本来家に帰って来てしなければならないこと(たとえば着替えなど)をします。こうすることで発散させながらも咬んだら飼い主さんに相手にしてもらえないことを教えます。詳しい方法はカムアットレーニングを参考にしてください。(86ページ参照)正しく行えば1〜2週間のうちに、咬む頻度が急激に減ってきます。
A しっかり発散させてあげましょう。
自分のやりたいことは手早く済ませ、できるだけ子犬と関わる時間を作って下さい。引っぱりっこだけでなく、お散歩やボール遊びなどでエネルギー発散を心がけると、飼い主を咬む頻度を減らすことができます。
またお風呂に入る時など、セロリちゃんにかまってあげられない時には、噛むおもちゃやビジーバディなど暇つぶしになるものを与えて下さい。とにかくしてほしくないことをしないように、どんどんやることを与えて下さい。かまってあげられる時間が少ない分、お出かけ前にはしっかり遊び、退屈しのぎのコングやビジーバディ、ガムなどを与えて出かけましょう。また問題が改善した後も、帰宅後はしっかりおもちゃを使って遊ぶこと、休日はたっぷり遊んであげることを忘れないで下さい。
B おだやかなふれあいの時間を作りましょう。
子犬がしっかり遊んだ後の疲れた時間帯、つまりスイッチがオフの状態の時を見計らって、やさしく撫でてあげる時間を作ります。こうして咬むこととは違う、人間とのおだやかな触れ合い方を教えてあげましょう。やがて子犬は飼い主に撫でられる気持ちよさを学び、このようなスキンシップを楽しむようになります。
C パピークラス、子犬の幼稚園をおすすめします。
さらに同じ年頃の子犬と遊ばせたり、遊び好きの成犬と遊ばせると人への甘咬みを減らし、咬み加減を学ばせるのにとても効果的です。同時に、犬同士のコミュニケーション方法を学ばせるという意味でも大変よいことです。
犬の友達を作るには、動物病院などで行っているパピークラスに参加するのが最適です。
長時間のお留守番は、成長期の子犬に必要な社会化を含む大切な教育の機会を奪うことになります。子犬の幼稚園やペットシッターなどを利用できるようであればおすすめします。子犬の間に適切な教育をしておくことで、後々大きな違いが生まれますのでかけた費用はけっしてムダになりません。